【体験談】生活保護 断られた|貯金や車が原因?申請で見られるポイント
監修者:安木麻貴(社会福祉士)
生活保護や子育て支援制度に関する相談支援の知見をもとに、本記事の内容を確認しています。
この体験談の要約
・少額の貯金と車の所有が理由で生活保護が認められなかった実例
・「資産」として見られるポイントを知らずに申請してしまった体験
・状況整理と手放す判断で、後に再申請につながったケース
体験者プロフィール
・年齢:47歳
・性別:男性
・世帯構成:一人暮らし
・地域:大阪府郊外
・収入:月約6万円(アルバイト)
・受給額:初回は不支給(後に再相談で受給)
・状況:失業後アルバイト生活、軽自動車所有・貯金あり
受給前の状況を教えてください
「ここまで苦しいんだから生活保護は受給できる」と思っていました。
仕事を辞めてから、アルバイトでなんとか生活していましたが、収入は月6万円ほど。家賃と生活費を払うと、毎月ギリギリ。余裕なんてまったくありませんでした。
ただ、完全にゼロではなかったんです。
通帳には30万円ほどの貯金。そして、古い軽自動車を1台持っていました。
この車は通勤や買い物に使っていて、生活には欠かせないものだと思っていました。
「これくらいなら問題ないやろ」そう思って、生活保護の相談に行きました。
申請のきっかけは何ですか?
きっかけは、ガソリン代を負担に感じるようになったことです。車を維持するにもお金がかかる。でも手放すと生活が不便になる。
そんなジレンマの中で、「いっそ生活保護を相談してみよう」と思いました。収入は少ないし、生活も厳しい。自分としては「対象のはず」と思っていました。
実際の申請の流れを教えてください
窓口では、まず収入や生活状況を確認されました。ここまでは特に問題ありませんでした。
ただ、
「貯金はいくらありますか?」
「車は所有されていますか?」
と聞かれたあたりから、雰囲気が変わりました。
正直に答えると、担当の方からこう説明されました。
「生活保護は、まず利用できる資産を生活に充てていただく制度です」
つまり、
・貯金は生活費として使う必要がある
・車は原則として処分対象になる
ということでした。
「仕事に使っているんですが…」と伝えましたが、公共交通機関で代替できると判断され、この時点では申請は難しいと言われました。
正直、納得できない気持ちもありました。
でも、「制度としてそうなっている」と説明を受け、その日は相談のみで終わりました。
▶ 窓口で困らないために。生活保護の仕組みと申請の流れを完全解説
受給後はどう変わりましたか?
この時は受給には至りませんでしたが、大きな気づきがありました。
生活保護は「収入が少ないかどうか」だけではなく、「持っているものも含めて判断される」ということです。
その後、生活はさらに厳しくなりました。
貯金は減り、車の維持も難しくなり、最終的には手放す決断をしました。
そして再度相談へ。
その時は、
・貯金がほぼない
・車も手放している
・収入も不安定
という状況になっていたため、受給につながりました。
最初の経験があったからこそ、制度を理解した上で動けたと思っています。
「“持っているもの”も見られていると知っておくべきだった」
最初に断られたときは、正直ショックでした。
「こんなに苦しいのに」と思ったからです。
でも、後から考えると、制度のことをちゃんと理解していなかっただけでした。
生活保護は、収入だけでなく、貯金や持ち物も含めて判断される。その前提を知っていれば、最初の結果も納得できたと思います。
無駄な遠回りをしないためにも、事前に知っておくことは大事だと感じました。
編集部コメント(社会福祉士より)
生活保護では、「資産の活用」が重要な原則の一つです。
具体的には、
・預貯金
・車両
・保険や不動産
などは、原則として生活費に充てることが求められます。
ただし、車については、
・通勤に不可欠
・地域的に公共交通機関が不便
などの理由で保有が認められるケースもあります。
今回のように、「なぜ断られたのか」を理解することは非常に重要です。その理由をもとに状況を整理することで、再申請につながる可能性があります。
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