【体験談】生活保護 シングルマザー|生活が限界…所持金0円から受給までの流れ
監修者:安木麻貴(社会福祉士)
生活保護や子育て支援制度に関する相談支援の知見をもとに、本記事の内容を確認しています。
この体験談の要約
・所持金0円、電気も止まりかけた状況から生活保護を申請
・一度は「まだ働けるのでは」と言われながらも受給に至ったリアルな経緯
・受給後は“生きる余裕”を取り戻し、子どもとの時間が変化
体験者プロフィール
・年齢:30代前半
・性別:女性
・世帯構成:本人+子ども2人(小学3年・5歳)
・地域:兵庫県内
・収入:月約6万円(パート)
・受給額:約13万円
・状況:離婚後の収入減+体調不良
受給前の状況を教えてください
正直、「生活保護だけは受けたくない」と思っていました。どこかで、“最後の手段”というイメージがあったからです。
でも現実は、そんなことを言っていられる状況じゃなかった。
離婚してから、昼はパート、夜は内職。それでも月に6万円ちょっとしか入らず、家賃と食費でほぼ消えます。
ある日、財布の中を見たら本当に0円でした。蓄えも、もう残っていない。
冷蔵庫の中には、賞味期限ギリギリの豆腐と卵だけ。
様々な支払いの督促状も届いていて、あと数日で電気は止まる状況。携帯も止まりかけていました。
夜、子どもが寝たあと、ひとりで泣きました。「このままじゃ、この子たちを守れない」と思った瞬間でした。
申請のきっかけは何ですか?
きっかけは、近所の以前より良くしてくれたおばちゃんの一言でした。「無理せんと、役所に相談してみたら?」
その方の知り合いも、苦しい生活を続ける中で生活保護を受け、立派にお子さんが公務員になったということです。
それでも何か、正直抵抗がありました。
「怠けてると思われるんじゃないか」
でも、その時の私は“もう失うものがなかった”。
子どもにちゃんとご飯を食べさせたい。立派に育て上げたい。それだけでした。
次の日、役所に向かいました。
実際の申請の流れを教えてください
福祉事務所に行くと、最初に聞かれたのは収入や生活状況でした。
担当の方からは、こう言われました。
「まだ働ける状況ではありますよね?」
その言葉を聞いたとき、「やっぱり無理やん」と思いました。
でも、そこで帰らなくてよかった。
通帳、家賃の明細、光熱費の督促状。全部見せながら、今の生活をそのまま伝えました。
「働いても、もう生活が回らないんです」
その一言を絞り出したのを覚えています。
そこからは、申請書の提出、家庭訪問、審査。決定まで約3週間ほどかかりました。
正直、その間も不安でしたが「ちゃんと話を聞いてもらえた」という感覚はありました。
▶ 窓口で困らないために。生活保護の仕組みと申請の流れを完全解説
受給後はどう変わりましたか?
最初に振り込まれたとき、正直ほっとしました。
何より変わったのは、食べることに対する不安がなくなったこと。
子どもに「お腹すいた」と言われても、ちゃんと答えられる。
それがこんなに安心することだとは思いませんでした。
電気も、ガスも止まらない。当たり前の生活が戻ってきました。
それと同時に、心にも余裕ができました。
以前はずっとイライラしてしまっていたけど、今は子どもと笑って話せる時間が増えました。
ちゃんと生きていけるかもしれないそう思えたのは、この制度のおかげです。
「生活保護は“逃げ”じゃなくて“立て直し”の制度でした」
あのとき相談に行かなかったら、今どうなっていたか分かりません。
生活保護は、恥ずかしいものだと思っていました。でも実際は、“もう一度立ち上がるための支え”でした。
今は体調を整えながら、少しずつ働く準備もしています。
「頼ってもいい」
そう思えたことで、私たちの人生が止まらずに済みました。
編集部コメント(社会福祉士より)
生活保護は、「働けない人だけの制度」と誤解されがちですが、実際には“働いていても生活が成り立たない場合”も対象になります。
特にシングルマザー世帯では、収入と支出のバランスが崩れやすく、制度の利用が現実的な選択になるケースも多いです。
また、窓口で一度厳しい言葉をかけられても、それだけで申請を諦める必要はありません。
重要なのは、「現在の生活が維持できない状況かどうか」です。ためらわず、まずは相談することが大切です。
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