子どもの3人に1人は花粉症・・・花粉症だからと油断してはいけません!

2016/03/17

現在では国内の人口の約10%~20%が花粉症にかかっているといわれ、花粉症は「日本の現代病」とまでいわれています。戦後の復興のため国内に大量に植樹された杉が成木になり、花粉の飛散が始まったとされています。

一般的に成人した大人が発症するイメージを持たれる方が多いと思いますが、ロート製薬がおこなった調査によると、0~16歳までの子どもの花粉症発症は33.4%と約3人に1人が花粉症に発症しています。その中でも5歳児までに発症しているケースが半数近くにのぼるようです。

子どもの花粉症は場合によっては鼻水・鼻づまりや目が痒くなるなどの症状がなく、日中ぼーっとするなど集中力の低下や皮膚が少し赤く炎症を起こすなど、子どもによって様々なケースがあるようです。特に今年は黄砂やPM2.5の飛散量も多く、花粉と複合的に吸引することでさらに悪影響があります。

花粉症の治療としては、抗ヒスタミン薬の内服や点鼻・点眼が中心となります。近年では子どもの花粉症予防・治療に対し舌下免疫療法という根本治療の研究が進み、期待されています。

薬による治療に抵抗がある方は、まずは子どもの生活を改善してみましょう。手洗い・うがいに加え、外出時の子ども用マスクやメガネの装着、家族の帰宅時に玄関先で上着を脱ぐ、洗濯物を部屋干しにするなど花粉を家に持ち込まないことも重要です。花粉症による子どもの集中力低下は学力低下も懸念されていますが、生活内での事故につながる危険性もあります。少しでもお子さんの花粉症を疑うことがあれば、お近くの小児科や内科で検査してみましょう。


[筆者]
育児助成金白書
育児制度アドバイザー
高橋智也