2022年度奈良県ベスト育児制度賞
受賞団体
アトリエe.f.t.生駒 一般社団法人和草 一般社団法人無限 合同会社オフィスキャンプ
受賞制度
まほうの駄菓子屋 チロル堂
一見、こどものための駄菓子屋ですが、通貨「チロ」を使って食事ができ、宿題をしたり、本を読んだり、ゲームをしたり…。ここは誰が来てもいい「まほうのだがしや」です。
【コメント】
この度は大変素敵な賞を頂戴し、本当に嬉しく思います。本当にありがとうございます。
全国にたくさんの子ども食堂などの子どもの居場所が続々と誕生しています。それはとても必要なことだし、それによって救われる子どもたちがたくさんいます。ただ、私たちチロル堂が目指しているのは「子どもの居場所が全国にたくさんできること」ではありません。なぜなら地域の中に「困った子どもを助ける場所」を設置することがゴールではないからです。なぜなら目の前に困っている子どもがいたら「チロル堂に行ったらいいよ」という大人たちを増やすこと、そのことに本当の問題があると私たちは考えます。お腹が空いている子どもがいたらご飯を奢ってあげることは当たり前だし、泣いている子どもがいたら寄り添って話を聞いてあげる大人が増えていかないと、全国に子どもの居場所がいくつあっても足りないということが起こるのです。
子どもの困りごとのほとんどは大人の問題だし、社会の問題です。子どもの困りごとを解決する場所を設置していくことで問題を解決していくのでなく、困っている子どもがいたら、自分に何ができるのかを考える大人を増やしていくことが本当に今必要なことだと考えています。
子どもたちの居場所が地域に設置され、その場所を地域の大人たちが支えている。そのことの実現できるしくみをチロル堂は提案していきたいと思っています。チロル札でカレーが食べられる、そんな魔法をかける‘魔法使い’は地域の大人たちだと知ってほしいのです。そして、魔法使いになれることを大人たちも楽しみながら参加できる、そんなチロル堂の取り組みをこれからも表現していきたいと思っています。
【選考理由】
誰もが来店しやすく子どもたちを支援する駄菓子屋の取り組み。大人が子どもたちにできる事を、スマートに、軽やかにされている地域の取り組みを評価いたしました。