2022年度神奈川県ベスト育児制度賞

2022年度神奈川県ベスト育児制度賞


2022年度神奈川県ベスト育児制度賞

受賞団体

NPO法人「あいだ」/京浜急行電鉄株式会社

NPO法人「あいだ」/京浜急行電鉄株式会社

受賞制度

移動式子ども食堂「あい♡だいな〜」/移動式子ども食堂実証実験「あい♡だいな〜」
食事提供・保育・場所提供・資金調達などを一団体で行うのではなく、分業する子ども食堂です。中学生以下の子供、妊娠している方は無料、その他大人は正規料金です。

【NPO法人「あいだ」コメント】
光栄な機会をありがとうございます。本取り組みは埼玉県ではじまり、今では各地で開催地・候補地が出てきております。地域の活性や防災時の人のつながりにも良い活動です。この期に「うちの地元でも開催したい」という声が挙がってくれることを期待いたしますし、NPOがそのための有形無形のサポートも致します。

<取り組みの背景>
本取り組みは、子ども食堂のはじめにくさ、続けにくさの源が、食事提供(飲食業)と子供の面倒(保育・教育)を一人の人・団体がやることにあるのだと言う着想から生まれました。また、本取り組みの発祥である埼玉県熊谷市では、店舗型の子ども食堂を作ってしまうと、そこに来るまでのコストを受益者に負担させてしまうことになることも、移動式にした理由の一つです。また衛生面がグレーのまま運営されている子ども食堂ではなく(これは子ども食堂が不衛生だという意味では決してなく、管轄する法律の運用されかたがはっきりしていないということです)、白黒はっきりしている厨房が移動できることにも目をつけました。

NPO法人あいだは「予防」の観点から貧困対策に取り組んでいます。
①そのうちの1つは「助けることを増やす」ことであると考えています。ふだん飲食業の方が息を吸う様にすることがすでに人助けですし、普段通りにキッチンカーで買い物をする(そうすることでキッチンカーの売り上げになり、次回が開催しやすくなる)、あるいは検討して結果買わない(カーが研鑽するので子供がより美味しいものを食べられる)ことすらも人助けです。子供がご飯をもらいにくる時に大人を連れてきてくれるのも人助け(その大人がキッチンカーで買ってくれると、未来の自分や他のお友達の食事のチャンスが増える)です。助けてくれる側に誰でもなれる、人は助けてくれるんだと言うことを伝えたいと思っています。

②また、2、現代の貧困の最頻値が「お客様体験の質と量」であると考えています。お金がないと、できるお客様体験は、専門職(教師、医療、士業など)か、生活必需品か、youtubeになり、将来どの仕事を自分ができるかの視野が狭まります(だからみんなyuotuberになりたがる)。お客さんとして満足すると、その仕事をしたくなり、将来の職業選択になるのは論をまちません。仮に食事提供を業としていないものが食事を作るとするとそれは「お客さま」にはなりません。

<成果>
現在、発祥の地埼玉県、今回の神奈川県の他、東京都、千葉県、茨城県、福岡県で開催実績があり、北海道、宮城県、大阪府、奈良県、島根県が開催候補地として実現に向けて動いています。


【京浜急行電鉄株式会社コメント】
この度は、NPO法人あいださまとともに、このような貴重な賞を賜り、大変うれしく感じております。
また、本取組みは、当社だけでは実現できておりません。ご尽力いただきました、NPO法人あいださま、そしてご参加くださった地域の皆さまに深く御礼申し上げます。誠にありがとうございます。

さて京急グループでは、2023年10月1日(日)から京急線小児IC運賃の全区間75円均一を実施し、ご利用しやすい運賃体系とすることで、お子さまや子育て世代の負担軽減とお出かけを応援するほか、子育て応援ネットワーク「Weavee」の開設やお子さまとの暮らしを豊かにする施設の展開を通じ、子育てしやすい沿線環境の実現に向けた取組みを推進しております。
本取組みも、2022年度の横浜市金沢区での実施を皮切りに、2023年度には、東京都大田区でも実施させていただいており、さまざまな観点から、施策検討を進めております。

今回の受賞に満足することなく、京急グループは、今後も、NPO法人あいださまをはじめ、地域の皆さまとご協力させていただき、沿線価値向上を目指して参りますので、引き続きよろしくお願いいたします。
改めまして、この度は、ありがとうございました。

【選考理由】
こども食堂はまだまだ可能性を秘めており、商業キッチンカーを用いた移動できるキッチンカーを使った新しい取り組みの一例として評価しました。移動式の子ども食堂は全国に広がってほしい。身近にあれば通いやすいと思います。