2021年度奈良県ベスト育児制度賞
受賞団体
生駒市 教育こども部 教育指導課
生駒市立生駒南第二小学校
CODE for IKOMA
奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科
受賞制度
子どもたち目線で作った「日本で一番ニッチ」な地域の魅力発信アプリ
奈良県生駒市にある生駒市立生駒南第二小学校児童1年生から6年生までが縦割り班になって情報を集めて作った地域の魅力発信アプリ「にしょロボくん」
https://nishorobo.iopt.jp/
【コメント】
■生駒市立生駒南第二小学校
「この度は、「ベスト育児制度賞」という素晴らしい賞をいただきありがとうございます。生駒市立生駒南第二小学校は、「地域とともにある学校づくり」を、目指して学校運営協議会や二小学校コミュニティ協議会と連携し、様々な取り組みを進めてきました。その中の一つの活動であるはばたきタイムで作ったのがにしょロボくんです。
本校は小規模校であるため、2020年に統廃合の話が持ち上がりました。そこで、小規模校のメリットを生かすことと、本校の強みである地域連携を組み合わせて、考え出されたのが地域の魅力を探求していくことでした。さらにそこから、検討を重ねる中で、GIGAスクール構想で配布されたタブレット端末を活用することにより一層子どもの学びも深まると考え、集めた情報を発信することとなりました。
それでは、活動の流れを紹介させていただきます。
1学期は、デジタル図鑑のイメージを高学年の児童に向けて生駒市教育プランナーの尾崎さんからご指導いただきました。次に各班で、6年生を中心に探求テーマを話し合い決定しました。このテーマに沿って、地域ボランティアの方が各班に2,3名ずつ専属でついていただきました。
2学期になり、実際に地域の探索、体験活動、タブレットを使っての調べ活動等を行いました。1年生は1年生なりの、6年生は6年生なりの情報をたくさん集めました。また、地域ボランティアの方から地域住民ならではの情報を教えていただくこともありました。
3学期は、にしょロボくんへのデータ入力をしました。ここでは、高学年児童が、低学年の児童にタブレットの使い方をやさしく教える場面が見られました。
当時は、タブレット端末が配布されたばかりで児童たちはもちろん教員も手探りな状況であり、様々な困難はありました。1年をかけて子どもたちが情報を集め、タブレット端末を使い入力し、デジタル図鑑「にしょロボくん」が完成しました。完成までには地域の方、生駒市教育委員会、奈良先端科学技術大学院大学、市民団体CODE For IKOMAなど多くの方々にご協力、ご支援いただきました。本当にありがとうございました。
生駒南第二小学校校区を、子どもたち目線で集めた情報をまとめてデジタル図鑑「にしょロボくん」を作る日本初?の取り組みは、子どもたちにとってとても大きな学びとなるとともに、地域への愛着も芽生えたと思います。生駒市立生駒南第二小学校校区の魅力を一人でも多くの人に知っていただけたら幸いです。
■生駒市教育こども部教育指導課教育政策室
「この度は多くの取り組みの中から選んでいただけたこと、大変嬉しく思っております。プロジェクトの立ち上げ当初は企画作りやNAISTやCODE FOR IKOMAとの連携などを指導課としてお手伝いしましたが、その後は学校がリーダーシップをとって、先生たちが主導で進めていました。今年度もさらにパワーアップさせるべく、4月からチームに分かれ、地域の方々の協力をいただき動き始めています!どんどんニッチな情報が増えて行くにしょロボくんをぜひ使って見てください!」
■CODE for IKOMA よしだゆうこ
「この度は素晴らしい賞をいただき、誠にありがとうございます。
子どもたちが暮らしている地域には、住んでいるからこそ知ることができる様々な魅力があります。先生方、地域の方、自治体の方との協力の上、1年をかけて発見を重ねてまいりました。イメージキャラクターである”にしょロボくん”は偶然の産物ですが、学校内の投票で名前が決まり、とても愛されていることを光栄に思います。これからも地域の魅力の発見と発信とともに、にしょロボくんの姿があれば嬉しいです。今後も楽しみにしています!」
■奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科(ユビキタスコンピューティングシステム研究室) 助教 松田裕貴
「この度は素晴らしい賞をいただき大変光栄です。子どもたち・先生方・自治体の皆様との活発な連携がなければ成し得なかったことだと考えています。
自分の幼少期を振り返ると、街を探検すると色々な場所に新たな発見があり、その内容を壁新聞(模造紙に手書きで描くポスター)として整理・表現した活動は、今でも自身の中で活きているかけがえのない経験だったなと思います。すっかり大人になってしまった今、「地域魅力発信アプリ」という新しい形として、子どもたちや先生方と一緒に発見を少しずつ積み重ねていくための取り組み「にしょロボくん」に関われたことは、とても幸せに感じています。これから、子どもたちと一緒に成長していく「にしょロボくん」の将来が楽しみです。
【選考理由】
地域の子どもたちを主人公に子どもたちの目線から見た世界をニッチな部分を高らかに大人たちがうたって楽しみながら作成されたことと思います。多くの方にご覧いただきたいです。