2018年度和歌山県ベスト育児制度賞
受賞団体
有田川ライブラリー(有田川町教育委員会)
受賞制度
有田川町こころとまちを育む読書活動条例
町民の読書活動の推進に関し、基本理念を定めています。有田川町の責務並びに、家庭、学校等及び地域における取組等を明らかにすることにより、心豊かな人々を育み、元気で文化的なまちづくりを目指すことを目的としています。
【コメント】
この度は有田川ライブラリーに対しまして、「ベスト育児制度賞」を賜り、誠にありがとうございます。
有田川町では、心豊かな人々を育み、元気で文化的なまちづくりを目指すことを目的として、平成26年に「有田川町こころとまちを育む読書活動条例」を制定しました。子どもの読書離れ、活字離れが問われて久しい今、子ども達を取り巻く環境は更に悪化し、貧困や虐待といった言葉をよく耳にする社会になってきています。
しかし、有田川町の子ども達には、そんな事には無縁で、安心な町で暮らしてもらいたい。町内に4つある図書施設でも何かできないかと、平成14年に県内初で行ったブックスタートをきっかけに、おひざで抱っこのおはなし会(わらべうた教室)やおはなし会(読み聞かせ会)など絵本を軸におき、年齢に応じた読書支援を図書館サービスの一環として多数行ってきました。
その中で子ども達が絵本作家さんと触れ合えるイベント「絵本deわっしょい」が生まれ継続してきたことで、図書館サービスだった「絵本」が、町づくりとしての「絵本」に発展し、今では「絵本のまち有田川」と呼んでいただけるようになりました。
有田川の子ども達は乳幼児期から親子で絵本に親しむことで、人間形成の土台を築き、一流の絵本作家さんや絵本原画にふれることで感性を磨いています。
絵本の読みきかせができる人材「有田川町絵本よみきかせ隊」や絵本の良さを伝えられる人材「有田川町絵本コンシェルジュ」を育成し、町じゅうで子ども達を豊かに育てる環境作りも進んでいます。この度「ベスト育児制度賞」をいただいたことで、「子育てするなら有田川」と一人でも多くの方に思っていただける様な町づくりを更に進めてまいりたいと思います。
【選考理由】
近年、多くの地域で図書予算が削られ、地域でも書店が減っている中、小さなころから書籍に触れられる明るいイメージの場を作られている点が好評でした。気軽に活用できる場、オープンなコミュニティスペースとして設計されているところ、町内4つの図書館、移動図書館で積極的に利用を推進している点、また電子書籍の貸し出しを先進的に行っている点が、お子さんを抱えてなかなか図書館に行きにくいママたちにとても役立ち、他地域にも広がっていただきたいとの思いで選ばさせていただきました。