2015年度千葉県ベスト育児制度賞

2015年度千葉県ベスト育児制度賞

受賞団体

チームよつてら(千葉県四街道市)

受賞制度

よつかいどう寺子屋
高校生・大学生のボランティア団体が主体となって企画・運営している無料学習支援

よつかいどう寺子屋

【コメント】
このたびは、素晴らしい賞をいただき、誠にありがとうございます。
四街道市では地域の拠点である公民館が若年層に有効に活用されず、地域コミュニティの希薄化という課題を抱えていました。また、学校現場においてもすべての教育的ニーズを学校内で応えるのではなく、地域の様々な資源を生かした多様な体験を含む教育活動を行う必要性が求められていました。そういった現状の中、高校生、大学生が中心となって小学生の学習支援や体験学習を行う「寺子屋」の企画・運営機能、窓口機能を担う「チームよつてら」を組織しました。
これまでも学習支援を行う活動は各地域で行われていましたが、それぞれの活動の連携が図れていなかったので、それらを集約し、効果的な活動にしていくための組織化でした。実施に当たっては、公民館を管理する公益財団法人四街道市地域振興財団、学校地区の地域コーディネーター、行政の四街道市みんなで地域づくりセンターなどが適切な役割分担のもと私たちの活動をサポートしてくださっています。また公民館利用団体が体験学習の「先生」役を担うなど、多様な主体が本活動に参画する拡がりある活動につながっています。
高校生、大学生を中心とした組織であるため、進学、就職等により世代交代が避けて通れないため、常に「次の代に」を意識した運営と部活動的な楽しさを心がけています。寺子屋当日の責任者を当番制で学生が担い、実施したい企画を出しあう企画会議を定期的に開催しています。スタッフ個々人が「当事者意識」をもって活動に関わってもらえるような運営体制をとることで、責任感、やりがい、達成感の積み重ねることができ、積極的、かつ主体的に本活動に関わるスタッフが増えてきました。高校や大学を卒業したスタッフが次のステージに立っても、本活動に参加するなど継続的な関わりにつながっています。
このように本活動を通じて市内外の高校生、大学生が、学校、学年の枠を超えた交流の場づくりとともに、参画する人の成長や豊かな地域コミュニティ形成の一助になりました。
チームよつてらの活動が市内に拡がり、さらには全国の高校生・大学生たちが活躍できるよう、これからも楽しく継続していきたいと考えています。

【選考理由】
児童への無料学習支援、居場所作りによる子どもの孤立抑止に繋がるという点が表彰に至った理由です。
近年子どもの貧困が問題になり、各地で無料学習支援の取り組みが広まっています。
多くは元教員や元塾講師などのメンバーで構成されていますが「チームよつてら」は高校生・大学生といった学生主体のボランティア団体が運営しています。
大人と子供の中間の世代が場を提供することで、学校や家以外に子ども達に新たな居場所ができ、学校の先生や親といった身近な大人には打ち明けられない内容も相談できます。
また学生ならではの発想をもとに学校教育の場とは異なった学びがここにはあります。
参加されている学生の皆さんの子どもに対する強い思いを感じ、世に広く認知されるべきであると事務局内で判断しました。